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突然の電話

 家内とターミナル駅のある繁華街へ出かけていた際に,ふと,メールが来ていることに気付いた.「ヘルプ」と一言.気が付くと,電話の着信もある.会社の先輩からだった.それも随分と世話になった先輩であり,このまま無下に休日だからと返信をしないのも後味が悪い.
 ちょうど書店に来ており,幸いにして,家内はあるコーナーの書架とにらめっこをしているところだった.僕は電話を折り返すことにした.

「ちょっと困ったことがあるんだ」

 先輩はそう言うと,発生している現象を僕に告げた.内容は,ちょっとしたシステムの設定トラブルで,ガイドにある通りにしても巧く行かないから,ノウハウがあったら欲しいとのことだった.ちょうど「それ系」の設定を少し前にしたことがあったので,想定されるであろう設定を伝えた.

「試してみるわ」

 少したった後に,巧く行ったとの連絡があった.
 僕はほっとすると,そのまま探していた本の探索に戻った.